X線回折システム
あらゆる,結晶物質は,その物質固有の結晶構造を持っています.X線回析法とは,物質にX線を照射し,X線の回析現象を利用することで,物質の定性分析(どんな物質が含まれているか)及び,結晶構造や結晶子サイズ,物質内部の応力等の情報が評価できる測定方法です.
性能及び仕様
製造所 | : | 日本電子株式会社 |
型式 | : | JXDX3531 |
仕様 | : | 容量・・・・連続定格3.0kW 制御・・・・インバータ方式 電圧電流設定範囲・・・・電圧20kV~60kV, 電流2.5mA~80mA |
特徴
- EWSを用い,測定条件の設定及び,測定の自動化が可能です.
- X線の漏洩に対し,二重の安全装置が装備されているため,通常動作では漏洩の心配はありません.
(仮に漏洩したとしても,人体の影響はレントゲン写真撮影よりも微小です) - 資料のアタッチメントを交換するだけで,粉体,薄膜,個体材料の評価が可能です.
- バックグラウンド(ノイズ)が大きな試料でも,モノクロメータ等の使用で,ノイズを低減し評価の精度が向上します.
評価項目
- 定性分析:物質の同定(物質に含まれている元素の評価)
- 定量分析:試料に含有される物質の簡単な量の評価
- 結晶性の評価
- 結晶子サイズ及び結晶の歪み評価
- 格子定数の評価
- 物質の応力評価(薄膜及び固体)
- 残量オーステナイトの評価
用途
- 各種新素材や,機能材料の定性評価及び定量評価
- 集積回路上で使われる各種薄膜や,磁性体膜,メッキ膜等の構造分析や,結晶化,配向性の評価
- 各種金属の接合面及び,破断面の残留応力の評価