誘導加熱式高周波真空溶解炉
溶解する金属を耐火物ルツボの中に入れ,その周囲に巻かれたコイルに高周波電流を流すと,電磁誘導作用により金属に2次誘導電流が生じます.この電流による金属のジュール熱(I2R損)を利用し,真空タンクの中で素材を融点以上に加熱・溶解する炉が誘導過熱式高周波真空溶解炉です.
性能及び仕様
製造所 | : | 富士電波工業株式会社 |
型式 | : | FMV-1, FTR-5-9VM |
仕様 | : | 溶解量・・・・1kg(鉄換算) 溶解温度・・・・1600℃(最高2000℃) 真空度・・・・6×10-3Pa以上 |
特徴
- 高周波電源を利用し,その急速な誘導加熱作用により,あらゆる金属の迅速な溶解が可能です.
- 真空中における誘導撹拌作用により,脱ガス効果が優れています.
- 真空溶解なので,Al,Tiといった活性金属の多量添加が可能です.
- カーボンや金属等のルツボを利用すると,ガラス,スラグ等の非金属材料の溶解にも利用できます.
用途
- 熱電変換素子など機能性材料の創製
- 形状記憶合金や水素貯蔵合金等新素材の開発研究
- 新しい組成配合比や添加合金を有する金属素材の製造
- 入手困難な規格材料の溶製