
飛行機に乗った時に翼の先が曲がっているのを見ました。なんでですか?
りんごさん投稿ありがとうございます。
くまさんマークなのでAIR DOに登場されたのですね。飛行には必ず翼(つばさ)があります。そうです、翼が無いと飛行機を浮かせるための揚力という力が生まれず飛行機は飛べないのです。
でも、飛行機の翼には投稿していただいた翼のように翼の先端が折れ曲がっているものとそうでないものがありますね。面白いところに気が付きましたね。何か良いことがあるから折れ曲がっているのですが、なんでしょうね! そう!かっこよく見えるからです!!
…というのは冗談で、折れ曲がっている翼をウィングレットといい、これには燃費を向上させたり、離着陸時の騒音を低減するメリットがあります。飛行機は翼の上面を流れる空気と下面に流れる空気の圧力差で空中に浮くことができます。翼の上面の圧力は低く、翼の下面の圧力は高くなっています。翼の先では気圧差を隔てていた翼がないため翼下の圧力が高い空気が圧力の低い上面に向かって回転するように流れこみます。そして、飛行機が前進することで翼の先から後ろに渦が巻かれ、この渦は飛行機を引っ張るように作用します(飛行機が飛んでいくときに、飛行機を後ろ側に引っ張るような邪魔な力を生み出してしまいます)。これを翼端渦(よくたんか)といい、ウィングレットをつけることで渦の発生を低減することができます。巨大な渦の発生は余計なエネルギーを使うため、渦を抑えることができると燃費を向上させることができます。
高専にある風洞(人工的に空気の流れを作る装置)を使えば、この渦を観察することができるかも!
釧路高専の風洞