試作段階の全体構成がまとまったら, 形状・配置・配色を微調整する他, テクスチャ・フィニッシュ等を追加し, 作品の完成度を高めて行こう.
また,作業の最終段階では, 画像のサイズと品質についても調整しよう.
レポート提出はありません. 次回に完成できるように,ひたすら作業を続けてください.
作品を完成する他,発表会用の説明文を作成せよ.
通常の照明方法(点光源や平行光源)では, 物体の影の輪郭が極めてシャープとなり過ぎてしまい, 非現実的である. もちろん,非現実的な世界を表現したい場合にはこれでも構わないが... 現実世界同様にソフトな影を表現したければ,面光源を利用するとよいだろう.
シーンファイル例:
light_source {
<基準位置>
...
// parallel // 平行光源(通常レンダリング用)は消して...
area_light <横方向の辺ベクトル>, <縦方向の辺ベクトル>, 横方向の個数,縦方向の個数 // 面光源(高品質レンダリング用)
// jitter // 影をボカしたい場合...
// circular // 光源を楕円形状にしたい場合...
...
}
これで,基準位置を中心として,長方形状に複数の点光源が配置される. 配置する光源の個数を増やせば,より現実的な画像を作り出せるが, その分,レンダリングには長い時間がかかってしまう. 面光源の利用は,作品制作の最終段階だけにしておこう.
また,面光源ではなく,適当な個数の光源(light_source)を自由に配置してもよい.
教科書pp.50-51にも説明がある.
標準状態では,すべての物体は影を伴う. しかし,例えばポスターや吹き出し等では, 文字(text オブジェクト)の影が他の物体に重なってしまい, 見栄えが悪くなる場合がある. また,マンガ的に表現したい場合にも,影をつけたくないだろう. というわけで,オブジェクト毎に影を消すことも可能となっている.
シーンファイル記述方法:
object {
...
no_shadow // このオブジェクトの影を消す
}
なお,no_shadow した object を 他の object と merge すると, 各 object の no_shadow は無効化されてしまう. これを回避するには...:
シーンファイル例:
camera {
...
right 2.0*x // 横2:縦1 にする場合
// 現デジタルTV画面にする場合は横16:縦9 → 1.78*x
// 省略した場合は旧アナログTV画面の横4:縦3 → 1.33*x が標準
}
レンダリング例:
$ povray +W1600 +H1200 ... # 横1600×縦1200 画素にする場合(標準は横800×縦600)
![]() +W320 +H240 → right 1.33*x(標準,省略可) |
![]() +W320 +H160 → right 2.0*x |
なお,シーンファイル内に指定した比率と レンダリング時に指定した比率とが一致していない場合, 画像がゆがんでしまう.注意しよう.
画像のサイズを大きくすると, レンダリングに時間がかかるので, 最終段階だけにすべき.
逆に, 制作途中の試行錯誤で何度もレンダリングを繰り返す場合には, 画像のサイズを小さくするとよい.
レンダリング例:
$ povray +A0.1 ... # 解像度10倍にする場合(標準は +A1.0)
![]() +A1.0 |
![]() +A0.1 |
解像度を高めれば,斜線・曲線・模様のギザギザが目立たなくなる. しかし,レンダリングに時間がかかるので, 最終段階だけにすべき.
課題の自由制作の作品集には, 提出作品を教員が +A0.1 でレンダリングしなおして収録予定.