11 月 09 日(月),11 日(水)

開発テーマの構想

オリジナルなゲームプログラムの開発に取り組もう. まず,テーマを決定し,開発構想を練ろう.


開発テーマの条件

「完全オリジナル」なゲームの創作は難しすぎるので, 既存のゲームのクローンでも構わない. ただし,多少なりともオリジナリティを必ず追加すること.

また,ゲームに限らず,実用プログラム (エディタ,表計算,等)でも構わない. とにかく,curses ライブラリを利用した フルスクリーンアプリケーションであれば何でもアリとする. 自分で作りたい物や自分で作れそうな物を考えよう. ただし,多少なりとも技術的チャレンジを盛り込むこと.

なお,プログラミング技術的に, あまりにも簡単すぎるようなテーマは却下の対象になる. 志(こころざし)を高く!!

却下対象の例:


テーマのヒント

ネタに困っている人のためのテーマのヒント:

画面表示について,curses では,現代のゲーム機のような 3D 表示は無理なので, 2D で工夫せよ.

重要な注意

実験室はゲームセンターではない. ゲームプレイは,調査目的のためだけに許可される. 長時間をプレイに浪費したり, エキサイトして周囲に迷惑をかけないこと. 節度を保てない者は追放処分となる.


開発の進め方

tg の開発 での作業手順と同様に,インクリメンタル(漸進的)開発とする. 単純なプログラムからスタートし,少しずつグレードアップして行くこと. なお,ソースファイルの分割については,当初から用意しておくとよい.

そして,オープンソースソフトウェア(OSS)の開発プロジェクトと同様に, 作業の進行状況や成果物をウェブページで公開して行くこと.

OSS プロジェクトの例:

テーマを決めたら,開発計画を練ろう. どんな機能をどんな順序で追加して行くべきか考えること. それと同時に,プログラムの基本部分だけを試作してみよう. この段階では,主要キャラクタの動作(入力と運動と表示とか)だけで充分だろう.

たとえば,前回のサンプルのようなシンプルな状態で OK. 最初はまだ,ゲームとして成立していなくてもよい. ゲームのルールや細かな演出などについては,後々に追加・変更し, 完成に近づけて行けばよい.

基本プログラムが完成したら, 開発計画に沿ってバージョンアップを進めて行くこと. なお,インクリメンタル開発では, 開発途中のプログラムを動く状態に保つことが重要である. 機能を少し追加するたびに動作テストを欠かさないこと!!

大幅に変更してしまってから動かそうとしても,失敗する可能性が高い. 動く状態に直すのに苦労し,時間を浪費するだけだ. 「急がば回れ.」

また,変更がうまく行かない場合, 計画自体を見直す勇気と妥協も重要だ.

なお,このテーマでは,実社会でのプロジェクトと同様に, 限られた時間内に一定レベル以上の作品(製品)を開発すること. 無理に「パーフェクト(完璧)」を目指すのではなく, 計画的・効率的に「コンプリート(完成)」を目指せ.

最悪の事態は,「未完成」で終わってしまうことだ. しかし,インクリメンタル開発を続けてさえいれば, いつでも,「完全に完成」とは言えないまでも, 少なくともある程度は動く状態にあるので, 「ある程度は完成」と言えるだろう. 「完全に未完成」とは言われないようにしよう.


本日の課題

オリジナルゲームの開発構想をレポートせよ. 次の事項について,できるだけ具体的に書くこと:

あくまで,現時点での予定でよい.後々に多少の変更はあって当然. ただし,開発テーマの条件に注意せよ.

構想がまとまったら,さっそく, 基本プログラムの作成に着手しよう.

また,自分のアイディアが本当に実現可能かどうか? 重要部分について先に実験しよう. そしてもし,実現不可能と思ったら,早めにテーマを変更しよう.

レポート提出 注意事項

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