山田(洋)研究室は,計測・制御分野の研究を行います。具体的には電子工学・制御工学・電力工学の3つの工学分野が融合したパワーエレクトロニクスという分野の研究です。

パワーエレクトロニクスは半導体のスイッチを利用して電気の形を自在に変えることができ,電気を使うときのムダをなくして省エネに貢献できる技術です。例えば,新幹線や電気自動車の速度を制御したり,太陽電池から発電された電気を家電製品に使えるような電気の形に変えたりするのもパワーエレクトロニクスの技術です。


本研究室では,再生可能エネルギー(風力や太陽光)を利用した発電の効率化や発電で発生する障害を防止する方法や省エネにつながる電源システムについての研究開発を中心に以下のような研究を行っています。

  • LED照明用電源システムの一構成法
  • 小容量変換器向けアクティブフィルタ
  • 太陽電池特性取得用計測システム
  • 太陽光発電用MPPT制御器の構成法
  • 風力発電システムにおける高調波電流補償装置
  • 融雪・融氷装置の開発


本年度は,6人の5年生が配属されており,電子工学科で4年生までに学んできた電子回路の知識や実験で培ってきた電子工作のノウハウを生かしながら,卒業研究に取り組んでいます。卒業研究では,パワーエレクトロニクスに関するゼミを1ヶ月程度受けた後,それぞれの研究テーマを遂行していきます。ゼミ受講後は,シミュレータによる回路設計・解析,実機製作による実験検証を中心に行います。

 

[写真1] LED照明用電源システム(本科5年生が製作)


また,プレゼンテーション技術を身につけるため,月1回程度,研究経過を報告する発表機会を設けています(写真参照)。配属されて4ヶ月ですが,すでに各自が2回ずつ発表を行いました。

[写真2] 研究経過発表の様子(平成21年7月28日)