平成28年度第二種電気工事士の上期国家試験において釧路高専3年電気工学科から7人が合格しました。釧路高専としては,近年に無い大量合格となりました。
これは2年生の専門科目の勉強を生かすもので,希望学生に対して授業・単位とは無関係に対策をおこなった結果です。
まず,筆記試験受験のために,4月から週二回18時まで約3時間の試験対策講座を担任の佐川准教授がおこないました。6月5日に筆記試験がおこなわれ,7人が科目合格しました。
次に,筆記試験合格者に対する技能試験対策が佐藤助教により実施され,朝7時から授業開始前までと,放課後は19時まで約2週間ほぼ毎日指導をおこないました。一部の学生は自主的に土日も実験室に来て試験対策をしていました。7月23日に技能試験が実施され,技能試験受験者7人全員が9月2日付けで合格しました。
第二種電気工事士の資格試験は釧路高専電気工学科を卒業すると,筆記試験が免除されます。しかし,自分の学んできたことが,どのように実社会に反映されるのかを確認する意味で在学中に受験・合格する意味は小さくなかったと思います。また,「電気工事士は高専生よりも高校生が取得するもの」という考えもありますが,卒業し就職後は現場の高校卒の技能の方々を指導する意味でも国家資格を持っていた方が説得力があり,また単に高専卒業だけではなく,スキルを国家資格により裏打ちできるという面もあります。
いつも「最近の学生は昔の学生より…」と言われている彼らですが,国家試験合格というのは,学生に自信と誇りを植え付け,勉強をすると学外から評価され,結果が得られるという,貴重な体験になったと考えます。