2012年11月15日(木)
2021年3月5日(金)更新
国際交流, 学生寮 学生生活
【釧路高専生のフィンランド留学滞在記】第8週目
第8週目10月14日〜10月20日
この滞在記は、本校から派遣した2名の専攻科学生が2012年8月末に渡欧し、本格的な留学生生活を開始した9月からの3ヵ月間の留学体験をとおして色々感じたフィンランドでの生活、学校生活などを語って頂く滞在記です。
第8週目 今週は,秋休みのため講義はお休みということで,ふたりはオーロラとサンタクロースの街,「ロバニエミ」へ小旅行へ行ったようです.さてさて,オーロラとサンタクロースには会えたでしょうか.
第8週目レポート(五十嵐 優太)
今週行ったこと
- 学習
- 交流
秋休みを利用して,ロヴァニエミへ3泊4日の小旅行に行きました.15日夜にトゥルクを発ち19日の早朝に帰ってきました.今回の旅の目的は以下のとおりです.
- 北極圏近くの寒さを実際に体感する.
- フィンランド語の講義でサンタクロースに関するプレゼンテーションをする予定なので,実際にサンタクロースに会ってくる.
- 教会などの建造物を鑑賞する.
- オーロラを見る.
1週間の報告をします。
- 15日(月)
夜,トゥルク駅から出発しました.列車は寝台車両ではなく,普通車両の座席を予約しました.タンペレ駅で乗り換え後,ロヴァニエミ駅に着きました.所要時間はおおよそ12時間でした.
- 16日(火)
早朝,ロヴァニエミ駅に着きました.着いて車両から降りた瞬間「あ,空気が違う.寒い.風が痛い」と感じました.
ロッカーに荷物を置いたあと,まずはロヴァニエミ教会 (Rovaniemi kirrko) へと向かいました.まだ,開いておらず中に入ることはできませんでしたが,外観がとても綺麗でしばらくの間,見とれてしまいました.また,ちょうど朝日が昇る時間帯で境界近くの水辺ではとても綺麗な写真が撮れました.
また,世界最北のマクドナルドにも行きました.世界最北ということもあり,外に置かれているテーブルなどには霜が降りていました.店内,メニュー等は普通のマクドナルドとほぼ変わりませんでした.
次に,アルクティクム (Arktikum) へ行きました.アルクティクムは,先住民族サーミ人の生活やラップランドの自然環境が学べる博物館です.
その後は市内中心部のデパートなどに行き,買い物をしました.ホテルに着く頃には雪が降り始め,ホテルに着くと受付の方に「今日が今シーズン初めての雪だよ」と教えられ,タイミングのいいときに来られたなと感じました.
- 17日(水)
朝,ロヴァニエミ駅からバスに乗りサンタクロース村へと向かいました.サンタクロース村へはバス1本で行くことができるので,とても楽でした.サンタクロース村ではポストカードを出したり,お土産を買ったりしましたが,一番のイベントは「本物のサンタクロースに会った」ことです.最初,お会いしたとき私は「Ma tulen Japanista. (私は日本から来ました)」と話すと,サンタクロースは「日本のどこから来たのですか?」と流暢な日本語で応えてくれました.サンタクロースは何と日本語も喋ることができたのです.サンタクロースは遠い昔から世界各地を飛び回っているので喋れるのは当たり前かとも思いましたが,驚きました.グローバル社会に一番適合しているのは,サンタクロースかもしれません.私はサンタクロースを目標に日々精進しようと誓いました.サンタクロースと一緒に写真を撮り,その写真入のUSBを購入しました.
また,私たちのチューターであるアクがディナーに招待してくれたので,お邪魔しました.アクのお父さん,お母さんはとても優しく居心地がとてもよかったです.おそらく初めてフィンランド料理をしっかりと食べました.トナカイの肉やマッシュポテト,リンゴンベリーなどをいただきましたが,どの料理もとても美味しく幸せな気持ちになりました.アク,アクのお父さん,お母さん,本当にありがとうございました.
- 18日(木)
午前中はピルケ (Pilke) サイエンスセンターに行きました.ピルケサイエンスセンターでは,森や木の伐採などを学ぶことができました.どのように木の伐採を行なっているか,森の自然体系はどのようになっているかなど,楽しみながら学ぶことができ,有意義な時間を過ごせました.
その後は,お土産を買い,駅で列車が来るのを待ちました.待っている間,お腹が空いたので駅に併設されているレストランへ行きました.そのレストランではピザが提供されていて様々なトッピングが選べました.受付の方にどのトッピングがおすすめかを聞いてみると「パイナップルとサーモンの燻製とブルーチーズの組み合わせが最高だと思う」と応えてくれたので,そのピザを注文しました.この組み合わせはフィンランドならではで,これもフィンランド料理に含まれると思います.味はとても美味しく一人で全て食べることができました.
夜,列車に乗りトゥルクへと出発しました.翌朝,無事到着しました.
オーロラは残念ながら鑑賞することができませんでした.
- 学習
フィンランド語を本格的に自学自習しようと思います.せっかくフィンランドにいるので,少しはフィンランド語を覚えて帰りたいです.
- 交流
- 生活
<注釈:3泊4日の小旅行はとても貴重な体験になったようですね.人類の希望サンタクロースに会えたなんて本当に羨ましいです.早朝,ロヴァニエミに着き,時間を有効に使いいろいろなところを散策されたのですね.池の向こうに昇る朝日の写真は実に美しいですねぇ.たくさんの奇麗な景色に出会えて良い旅になったようです.アクくんのご家族と美味しくあたたかな交流ができ,癒されたようで元気チャージができたでしょうか.: ) トナカイのお肉はどんな感じでしたか?>
ロヴァニエミ教会
最北端の地にあるマクドナルドにて
サンタクロース村内部の様子
サンタクロースのいる部屋の入り口
北極線
ラップランド地方らしい風景
木を伐採する機械のシミュレータを実際に体験している様子.とても難しい
私のチューター,アクの家で頂いたディナー.マッシュポテトとトナカイの肉
第2週目レポート(竹内 純基)
10/14(Sun)
明日10/15からロバニエミへ向かうため、その準備を行いました。防寒具や旅行に必要な道具を買うためにkauppatori広場までバスで移動し、一日かけて買い物をしました。旅行についてルームメイトの人と会話をし、サンタに会うことや、オーロラを見る予定だということを話しました。
夜行列車で行きましたが運賃は,片道約45ユーロ程度で往復で90ユーロと学生カードの発行料を合わせても96ユーロで済みました。片道850kmの移動と考えると非常に安いと感じました。
10/15(Mon)
午前中に、前日のうちに買い忘れたものを少し購入し、夜にバスを使ってTurku Stationまで移動し、列車に乗りました。列車内は座席シートが2つ並ぶ一般的な列車と同じで、10時間近い移動は少々疲れました。
列車の料金で倍額の80ユーロを出せば、ベッドで寝て移動できる寝台車両に乗れることがわかり、お金の余裕があるならばこちらでもよいと感じました。
10/16(Tue)
朝にロバニエミ駅に到着し、まだ少し暗い中、辺りを散策しました。ホテルのチェックインがお昼以降となっていたので、それまでの間に湖やろうそく橋、教会やメインストリートのデパート内などを散策しました。このときに、世界最北端のマクドナルドにも行き、そこで朝食をとりました。昼になり、ホテルにチェックインをして荷物を置いたあと、午前中に開いてなかった店を見てまわり、お土産屋や洋服店、靴屋などいろいろ散策してまわりました。また、ロバニエミの博物館にも行き、フィンランドの歴史についての展示を見ました。内部撮影がほぼ不可だったのですが、フィンランドの自然についての展示が主な内容でした。
ロバニエミに到着した時点では雪は積もっていなかったのですが、散策を行い終わりホテルに戻ろうとしたときに雪が降ってきました。ホテルの受付のお姉さんに聞いたところ、ロバニエミではこれが初雪ということで、貴重な体験をすることができました。
ホテルは2泊でひとり120ユーロで家族経営のゲストハウスに宿泊しました。室内は暖かくのんびりすることができました。ただWifiの回線が弱く、facebookの更新などが若干難航しました。
10/17(Wed)
この日は、ロバニエミ観光でメインイベントとなるサンタ村へ行きました。サンタ村は、ロバニエミ駅からバスで30分程度で移動することができます。前日の夜に積もった雪のおかげでサンタ村が雪で装飾されており、とてもきれいな景色を見ることができました。サンタ村内部では、日本との友好を示した像や、サンタのソリやひじかけ椅子、サンタの家などがあり、サンタと面会のあと写真撮影をすることができました。私はもう22歳となっていましたが、やはりサンタとの面会は興奮してしまいました。みなさんも機会があれば是非会いに行ってみてください。
サンタ村で観光や写真を撮ったあと、サンタ村から少し離れたサンタの森という森を散策してみました。水辺の中に草木が生えており、まるで釧路の湿原のような森に見えました。木の板の上を歩いて移動するのですが、足を踏み外して落ちたら凍えて死ぬのではないかと内心ドキドキでした。
この後、長い時間散策をしたのでホテルに戻り少し休憩した後、オーロラを見るために町のはずれの方まで移動しました。夕方はやや雲があったものの晴れており、期待していたのですが結局オーロラを見ることはできませんでした。やはりもっと山の奥や、緯度の高い地方に移動しないと難しい用です。下調べをもう少ししておくべきだと反省点がたくさんありました。
10/18(Thu)
ロバニエミ最終日は、まだ行っていない場所の散策とお土産を買いました。最初に、ロバニエミ博物館の隣にある科学館に行き、ちょっと不思議な展示を見て回りました。狩猟銃の体験シミュレーションもあったのですが、銃が重くてとても扱うのが大変でした。最終日ということもあり、急いであちこち回らなくてはと思ったのが失敗で、列車の時間まであと6時間もあるにもかかわらず歩いてまわれそうな場所がなくなった上に体力を消耗し、結局駅で結構な時間を休憩にとることになってしまいました。今度どこかに旅行に行く場合は、あらかじめ計画を練っておくべきだと思いました。
帰りもまた、10時間近い列車の移動ですが、酔っ払った留学生と思われる人が8人ほど同じ車両で騒いでおり、あまり眠れないままトゥルクに帰ることとなりました。
10/19(Fri)
夜行列車の旅も終わり,朝にはトゥルクに到着しました。この日は疲れていたので学生寮で一日休養をとりました。
10/20(Sat)
この日は写真の整理とお土産の整理、数日部屋にいなかったので部屋の掃除と、食料の買い物に行きました。ロバニエミに比べてかなり暖かく感じ、過ごしやすかったです。ルームメイトに、「旅行はどうだった?」と尋ねられ、「サンタに会ったが、オーロラは残念ながら見られなかった」ことなどを伝えました。
<注釈:ロバニエミでの「初雪」はサンタクロースからのプレゼントだったのでしょうか.一足早い,冬ですね.本家本元のサンタクロースに会えたなんて感激だったことでしょう.日本語がはなせるサンタさんダッタということですが,何カ国に対応できるのでしょうか.サンタの森が釧路湿原の森と似ていたというお話はとても興味深く読ませて頂きました.沢山の自然に触れてきてくださいね.
ロヴァニエミ教会近くで見た朝日
ムーミンの国です
フィンランド最北端の地にあるマクドナルドにて
サンタクロースのソリ.これでみんなにプレゼントを届けるのかな
森.ロバニエミは今日が初雪だったようです.釧路湿原の冬を思わせます.
ロウソク橋.デザインがオシャレです.
大楽毛の冬と似ている?