研究発表会を開催しました(6月18日開催)

研究発表会を開催しました(6月18日開催)

6月18日(水)に,釧路高専で定期的に開催している学内の研究者による研究発表会を開催しました。

講演題目:光円錐ゲージ超弦の場の理論におけるコンタクト項発散の問題と次元正則化の試み
発表者:村上公一

*** 研究内容 ***
素粒子論とは,自然界の基本法則を探求する物理学であり,本発表のテーマである弦理論はその一つのブランチとして発展してきた理論である。
そこで,本発表ではまず,弦理論が克服しようとしている,現在の素粒子論が直面している問題について,すなわち,自然界に存在する基本的な4つの力である重力・電磁気力・強い力・弱い力のうち,後者の3つについては,量子場の理論という理論的枠組みにより記述され,実験的にも非常に高い精度で検証されているが,重力は量子力学と融合させる方法がわかっておらず,重力の量子力学的な振舞を解明することが,長年強く望まれているということから話を始めた。
弦理論は重力の量子効果を実際に計算できる枠組みを提供する,現在ほぼ唯一の理論的な枠組みであり,これを研究・発展させることは重要である。
次いで,弦理論の中でも,本発表の研究課題である弦の場の理論を研究する動機を述べるために,ここ20年来の弦理論の新しい発展,展開についてごく簡単に触れた。
最後に,超対称な弦の場の理論の構成の妨げになってきたコンタクト項の発散の問題について述べ,その発散を正則化するために,我々が近年提唱し,研究している次元正則化の処方について報告した。
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今後の研究発表会も随時こちらに掲載いたします。
一般の方も参加できますので,聴講を希望される方はご連絡ください。

申込・問合先

釧路工業高等専門学校 総務課研究協力室


研究発表会の様子