第1回高専GIRLS SDGs ✕ Technology Contestへ釧路高専からは7件の研究テーマをエントリーしました(R4.11)

第1回高専GIRLS SDGs ✕ Technology Contestへ釧路高専からは7件の研究テーマをエントリーしました(R4.11)


高専GIRLS SDGs ✕ Technology Contest (GCON2022)は、参加学生がSDG’sの理念を理解し、日頃行っている研究や学習がSDG’sの観点から社会課題に対してどのように貢献できるかを考えることにより、未来の研究者・技術者としてより成長することを目的とした大会です。
参加の条件は、全国の国公立高等専門学校の本科・専攻科に在籍する女子学生中心の2〜6名の学生チーム(個人も可)です。
令和4年度は「高専60周年記念企画」として第1回大会が開催されました。
本校からは、卒業研究や日頃の学校生活での活動をまとめた7件をエントリーしました。

釧路高専からエントリーした研究内容を紹介します。

エントリーテーマ名
農業残渣バイオマスの高密度固形燃料化と直接熱利用に関する研究
発電機用小型ガスエンジンの排出ガス特性改善に関する研究
気づかせ信号でVDT症候群を予防するシステムの開発
海の豊かさの持続に向けた魚肉の成分測定
HYGGE 地方創生の鍵となる新しい移住体験住宅の形
阿寒町によってって -「縁る」「選る」「寄る」場の整備で、まちの「おいろなおし」を!-
カメラ画像の保存手法の検討と実装 – 撮影するのは未登録者だけ-

研究テーマ名:農業残渣バイオマスの高密度固形燃料化と直接熱利用に関する研究
研究者:機械工学分野 第5学年 川上 琴音
SDGs目標のターゲット:7(7.1、7.2、7.3)、9(9.2、9.4)
SDGs目標:
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9:産業と技術革新の基盤をつくろう

研究概要:
北海道では、農作物の収穫後に飼料や肥料にも利用されることなく廃棄されてしまう茎、葉、さやなどの農業残渣が毎年大量に発生しています。本研究では、これらをバイオマス燃料(農業残渣バイオコークス)に加工し、直接燃焼によって寒冷地で必須となる熱利用に役立てます。また、農地や林地に必要な栄養素が濃縮された肥料にするため、燃焼後に残される燃焼灰の形質改善をおこないます。これらを通して、持続可能社会の実現につながる循環型農林地域圏の構築を目指しています。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:発電機用小型ガスエンジンの排出ガス特性改善に関する研究
研究者:機械工学分野第5学年 峯山 五月
SDGs目標のターゲット:3(3.9)、7(7.1、7.3)、9(9.2、9.4)、11(11.5)
SDGs目標:
3:すべての人に健康と福祉を
7:エネルギーをみんなにそしてクリーンに
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
11:住み続けられるまちづくりを

研究概要:
現在様々な方式の発電所が稼働していますが、災害でこれらの発電所からの電気を受け取ることができないテント避難生活では、手近で安定した電力が得られるエンジン発電機が現実的です。でも、現在の発電機用エンジンは、古い自動車のように様々な有害物質を多量に含んだ排出ガスを排出するため、二次被害などが心配されます。本研究では、このエンジンに電子制御や触媒などを効果的に適用して排出ガス特性を改善し、テント避難生活における不安を少しでも取り除くことを目指しています。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:気づかせ信号でVDT症候群を予防するシステムの開発
研究者:情報工学分野第5学年 小松 芽衣
研究者:情報工学分野第5学年 齋藤 大夢
SDGs目標のターゲット:3(3.4)、4(4a)
SDGs目標:
3:すべての人に健康と福祉を
4:質の高い教育をみんなに

研究概要:
パソコンやスマートフォンなどのVDT機器を長時間使うことで起こる、目の乾きや肩こり、体の不調などはVDT症候群と呼ばれています。
最近はVDT症候群と思われる不調の訴えが急激に増えています。
そこで、パソコンを使用の人に、まばたきを忘れているときや姿勢が悪いのに気がついていないとき、定期的な休憩をとっていないときなどに、
お知らせするシステムを開発してます。
システムは小型コンピュータのRaspberry Pi とウェブカメラと小さな電子回路でできています。みなさんをVDT症候群から守りたいです。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:海の豊かさの持続に向けた魚肉の成分測定

研究者:電子工学分野第5学年 堀内 そら
研究者:電子工学分野第5学年 竹中 秀弥
SDGs目標のターゲット:14(14.4)
SDGs目標:
14:海の豊かさを守ろう

研究概要:
ラマン散乱光を使って魚の身にどのような栄養素がどの程度含まれているかを調べることで魚の成長度合を判別することが目的です。この技術が確立すれば、将来にわたる漁獲量の調整などに役立てられると考えています。例えば成長度が低い年は漁獲量を減らすことで、数年先の資源量の減少を食い止めることができるようになります。。したがって本研究は「魚介類などの水産資源をその種の全体の数を減らさずに漁ができるようにする」というSDGs目的に合致します。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:HYGGE 地方創生の鍵となる新しい移住体験住宅の形

研究者:建築学分野第5学年 小林愛里
研究者:建築学分野第4学年 庄司樹里
SDGs目標のターゲット:11(11.7)
SDGs目標:
11:住み続けられるまちづくりを

研究概要:
地方への移住を考える人々の増加を背景に、移住体験者が過ごす住宅に着目して地元住民との積極的な交流を図れる新しい移住体験住宅の提案です。従来の移住体験住宅とは異なりプライベート機能とパブリック機能を分離することで、プライベート空間を確保しつつ日常生活の中で住民や他の移住体験者と交流することができます。HYGGE(ヒュッゲ)はデンマーク語の言葉で心地よい時間・自然と生まれる幸福感や充実感を意味します。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:阿寒町によってって -「縁る」「選る」「寄る」場の整備で、まちの「おいろなおし」を!-
研究者:建築学分野第5学年 小椋悠加
研究者:建設生産システム工学専攻第1学年 増田悠一郎
研究者:建築学分野第2学年 下村双葉
研究者:建築学分野第2学年 森美結
SDGs目標のターゲット:11(11.3)
SDGs目標:
11:住み続けられるまちづくりを

研究概要:
人口減少・高齢化が進む釧路市阿寒町を対象に,町民みんなの力で町全体を『おいろなおし』する提案です。まずは空き家・空き店舗を整備して住民・移住者に愛される『縁って』もらえるまちづくりを行い,新しく公園などを整備して行き交う人が『寄って』いける施設を増やしていきます。ランチや休息,旅人が立ち寄れる場所では新しい出会いも生まれ,阿寒町を2回目の旅の場や,新生活の場として『選って』もらうことが町の存続に必要だと考えます。

研究内容説明図(PDF)


研究テーマ名:カメラ画像の保存手法の検討と実装 – 撮影するのは未登録者だけ-
研究者:電子情報システム工学専攻第1学年 倉川 萌英
研究者:電子情報システム工学専攻第1学年 下村 恵子
研究者:電子情報システム工学専攻第1学年 金澤 和嘉
SDGs目標のターゲット:11(11.5)、13(13.1)
SDGs目標:
11:住み続けられるまちづくりを
13:気象変動に具体的な対策を

研究概要:
昨今、防犯カメラの映像により、事件や事故などが早期に解決できたり、自然災害の状況を敏速に把握できるなど、安全な生活のために防犯カメラは欠かせません。防犯カメラの画像データは、ある一定期間を越えると保存しているデータの上に上書き保存するため、前のデータが消去されてしまいます。そこで、本研究では予め保存の必要のない人の顔を登録することで、登録者以外の人を感知したときにだけ保存する室内用の防犯システムの開発をしています。

研究内容説明図(PDF)